PESOモデルとは?
4つのメディアの役割や分析のポイントを解説!
デジタルマーケティングの多様化により、広告・広報施策をどのように組み合わせて効果を最大化するかが重要な課題となっています。PESOモデルは、Paid(広告)、Earned(報道・口コミ)、Shared(SNS拡散)、Owned(自社メディア)の4つの領域を整理し、連動させて設計する考え方です。広告と広報を統合的に捉える枠組みとして注目されています。
この記事では、マーケティング、広報、デジタル広告運用をしている方に向けて、PESOモデルの基礎知識や各メディアの役割、戦略構築のポイント、成功事例を解説します。ぜひお役立てください。
1.PESO(ペソ)モデルとは
PESO(Paid/Earned/Shared/Owned)モデルとは、広告・広報の施策を「お金で出す」「第三者に語られる」「共有される」「自社で発信する」の4領域に整理し、連動させて設計する考え方です。
Paidは広告配信、Earnedは報道・レビュー、SharedはSNSでの拡散、Ownedは自社サイトや公式アカウントが中心です。1つに偏らず組み合わせることで、到達と信頼を両立しやすくなります。読み方は日本語では「ペソモデル」と表記されることが多く、「ピーイーエスオー」と読む場合もあります。
1-1.PESOモデルとPOEMモデル(トリプルメディア)の違いとは
PESOモデルは、POEM(トリプルメディア:Paid/Owned/Earned + Media)に「Shared(シェアード)」を加えた枠組みです。POEMは広告で認知を取り、オウンドで情報を整え、報道・口コミなどのEarnedで信頼を得る整理が基本です。PESOはSNSでの拡散・会話をSharedとして独立させ、企業発信とユーザー発信が交差する領域を戦略上はっきり扱います。
POEMではSNSをEarnedやOwnedに含めて整理する場合もあり、設計時に役割が曖昧になりがちです。SNSでの二次拡散や炎上リスクも含め、運用設計と評価指標を切り分けやすい点がPESOの利点です。
2.PESOモデルに含まれる4つのメディアの役割
PESOモデルでは、情報を届ける経路を4つのメディアに分けて考えます。ここでは、各メディアの役割を詳しく説明します。
2-1.ペイドメディア(Paid Media)
ペイドメディア(Paid Media)は、費用を支払って広告枠に情報を出す手法で、テレビCM、検索連動型広告、ディスプレイ広告、SNS広告などが該当します。短期間で認知を広げ、指名検索や自社サイト流入、問い合わせにつなげやすい点が強みです。
運用では、目的(認知/獲得)とターゲットを先に固定し、訴求軸・配信面・予算と期間・到達頻度の上限を決めることが大切です。クリエイティブはA/Bテストで更新し、広告っぽさで敬遠されないよう、オウンドやアーンドの主張と矛盾しない表現にそろえます。
また、効果測定では、目的に応じて表示回数・クリック率・CVR・CPAなどを使い分け、加えて指名検索の増減、LP離脱率、獲得後の質(商談化など)、計測条件(アトリビューション期間)も見て、配信疲れや媒体偏りを早めに察知しましょう。
2-2.アーンドメディア(Earned Media)
アーンドメディア(Earned Media)は、取材記事やレビュー、口コミ、インフルエンサーの紹介など、第三者の発信によって信頼を獲得しやすい領域です。企業が直接発信しない分、ブランドの裏付けになりやすい一方で、内容を企業側が直接コントロールすることは難しい特性があります。
使い方の勘所は「誰に、何を、どの根拠で語ってもらうか」を先に決め、データ・事例・担当者コメントなど一次情報を整えて引用されやすくすることです。媒体は読者層と専門性、論調を見て優先順位を付け、材料が弱い場合は調査や事例作りで補強します。評価は掲載数だけでなく、論調、被リンク、SNS反応、指名検索の増減、流入後の行動まで追い、波及が短期で終わっていないかも確認しましょう。誤解時の訂正依頼や炎上時の対応手順も準備しておくのが大切です。
2-3.シェアードメディア(Shared Media)
シェアードメディアは、SNS上でユーザーが投稿・共有して広がる情報領域です。企業側が主導する広告や自社発信と違い、拡散の主導権は生活者にあります。共感が生まれれば比較的短期間で認知を広げられる場合があり、ファン化にもつながりますが、内容を企業側が直接コントロールすることは難しい特性があります。
運用では「誰が、どんな理由でシェアしたくなるか」を先に決め、参加しやすい仕掛け(ハッシュタグ、投稿テンプレ、UGC募集)を整えます。ネガティブな拡散や誤情報に備え、コメント返信の基準とエスカレーションも用意しましょう。成果はリーチだけで判断せず、UGC量、好意・否定の比率、指名検索の増減、流入後の行動まで追うと実態に近づきます。
2-4.オウンドメディア(Owned Media)
オウンドメディアは、自社が保有・運営する発信基盤で、公式サイト、ブログ、メルマガ、ホワイトペーパー、公式SNSアカウントなどが該当します。伝えたい情報を深く整理して蓄積でき、顧客育成やブランド理解の土台になります。始める前に、読者の課題と検索意図に合わせてテーマを選び、記事構成、導線(CTA、資料請求、問い合わせ)、更新頻度、担当範囲を決めましょう。
広告やPRと主張が食い違うと信頼を落とすため、表現と根拠は統一します。公開後はPVだけで判断せず、検索流入、滞在時間、回遊、CV、獲得後の質に加え、指名検索や被リンクの増減も追い、記事単位で改善しましょう。古い情報は更新して再評価を狙うことも大切です。コンテンツ量が蓄積されるまでは成果が出づらく時間がかかるため、長期的な視点を持ち、質と量を両立して継続運用しましょう。
3.PESOモデルが広告・広報戦略の構築に役立つ理由
PESOモデルは、広告と広報を4つの経路(Paid/Earned/Shared/Owned)で整理し、施策を単発ではなく一連の流れとして設計するための枠組みです。採用する順番や比重を設計しやすく、判断もぶれにくくなります。
4つのメディアを組み合わせて戦略構築が可能になる
Paidで接点を作り、Ownedで理解を深め、Sharedで会話と拡散を促し、Earnedで第三者の信頼を積み上げる、といった役割分担ができます。単独施策よりも弱点を補い、配信→理解→共有→信頼の流れを作りやすくなります。目的が認知か獲得かで、起点の媒体を入れ替える運用も可能です。
データに基づいた分析や意思決定につながる
媒体ごとにKPIを分けて観測し、流入→回遊→CV→商談化までをつなげて把握できます。数字の出どころが明確になり、予算配分や改善の優先順位を決めやすくなります。計測条件(期間、タグ、重複)をそろえると、施策間の比較も現実的になります。
ブランドの認知拡大ができる
短期の到達はPaidで確保し、Sharedで想起を広げ、Earnedで信頼を補強し、Ownedで情報を蓄積します。繰り返し接触が生まれ、指名検索や検討の後押しにつながります。見込み客が迷ったときに参照できる拠点をOwnedに置くと、認知が失速しにくくなります。
4.PESOモデルの活用・成功事例
メディアを組み合わせることで成功した事例として、ヤマハの取り組みを紹介します。ヤマハグループでは、体験型施設「ヤマハミュージック 横浜みなとみらい」をオープンし、音楽と映像が融合した体験エリアやライブ鑑賞ができるカフェ、楽器体感コーナーを通じて、幅広い層に音楽の楽しみを提供しています。
また、会員制サービス「ヤマハミュージックメンバーズ」では、MA・CDPを活用したファンマーケティングを展開し、顧客ロイヤルティの向上に成功しています。施設での体験と会員コミュニケーションを連動させ、獲得から継続利用までを一貫して設計している点がポイントです。ヤマハの取り組みについては以下でも解説しています。
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5.まとめ
PESOモデルとは、Paid(広告)、Earned(報道・口コミ)、Shared(SNS拡散)、Owned(自社メディア)の4つを組み合わせ、認知から信頼獲得までを一貫して設計できるマーケティングの枠組みです。各メディアの役割を明確にし、データに基づいて効果測定を行うことで、予算配分や改善の優先順位を適切に判断できます。
メディアを活用した広告戦略の成功には、データに基づいた戦略を立て、実行・改善を続ける必要があります。altcircleの「伴走型マーケティング運用サービス」では、戦略設計から運用支援まで一貫してご支援しています。伴走型マーケティング運用サービスについては以下で紹介しています。
また、ロイヤルカスタマー育成には顧客管理ツールの導入も不可欠です。顧客管理・営業支援プラットフォーム(CRM・SFA)サービスについては以下で紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。