コラム

パーソナライズの必要性とは?
注目される理由や成功に導くポイントを解説!

データドリブンマーケティングサービス【data circle】

顧客ニーズの多様化に合わせて、マーケティング手法のひとつとして「パーソナライズ」に注目が集まっています。パーソナライズで個々の顧客への対応を最適化することにより、マーケティング施策の効果を最大化できます。

この記事では データを活用したビジネスをご検討されている方やマーケティング担当者へ向けて、パーソナライズの基本やメリットを解説します。 ぜひお役立てください。

1.パーソナライズにはどんな意味がある?

パーソナライズの意味や概要を把握することが、理解を深める第一歩です。

顧客に合わせて提供する情報やアプローチ方法を変更するマーケティング手法

パーソナライズとは、顧客1人ひとりに合わせて提供する情報の内容やアプローチ方法を変更するマーケティング手法です。 たとえば、属性(年齢・職業など)、行動履歴、購買履歴、興味関心などを参考に、最適な情報・サービスを提供することを指します。顧客が求める情報を目に止まりやすい方法でアピールできることから、成果につながりやすい手法として重要視されています。

パーソナライズとカスタマイズの違いについて

パーソナライズと似た言葉として「カスタマイズ」があります。 カスタマイズとパーソナライズの大きな違いは、「誰が行うか」です。 カスタマイズは、顧客自身が見たい情報や自分の好みにあわせて使いやすいように設定することを意味します。

カスタマイズは、ユーザーのために実装することが事実上の標準とされてきましたが、最近ではそれがパーソナライズへと移り変わりつつあります。 すべてのユーザーの期待にこたえるには、運営が用意したカスタマイズの選択肢だけではカバーしきれません。顧客のさまざまなデータを分析し、ユーザーが求めるもの、趣味・嗜好を理解して情報を提供するパーソナライズがこれからのスタンダードになっていくのは必然的といえるでしょう。

2.パーソナライズが求められる理由

パーソナライズはマーケティングを実施する企業にとって、欠かせないものとなっています。

カスタマージャーニーが複雑化した

従来のマーケティングは、大衆に向けて情報を幅広く発信する「マスマーケティング」が主流でした。しかし、スマートフォンやSNSの普及により、顧客の手にする情報が多くなり、購入に至るまでのカスタマージャーニーが複雑化した現代においては、商品やサービスの価値を高めるだけでは、消費者に選んでもらうことが難しくなってきています。

そこでパーソナライズを実施し、それぞれの顧客にマッチした情報を提供することが重要視されるようになってきています。 大衆向けのマスマーケティングから、個々の顧客向けのマーケティングに移行していることが、パーソナライズが必要とされる理由の1つです。

顧客が自発的に情報を取得するようになった

スマートフォンやSNSの普及によって、顧客は自発的に情報を取捨選択するようになりました。インターネット上に溢れるさまざまな情報の中から、顧客は自分に利益となる情報や興味のある情報を選んで取得しています。そのため、企業は 顧客の自発的な情報選択の機会に興味を引ける情報を提供してアピールする必要がある のです。パーソナライズは、顧客が求める有益な情報を提供できるマーケティング手法として注目を集めています。

3.パーソナライズを実施するメリット

パーソナライズを実施することには、企業にとってさまざまなメリットがあります。

メリット①顧客と良好な関係を築ける

パーソナライズは、顧客と良好な関係を築くきっかけになるというメリットがあります。 顧客に合わせて特別なアプローチをすることで、「この企業は自分を理解してくれている」という認識を与え、良好な信頼関係を構築できる可能性が高まります。

一度信頼関係を構築できれば、ロイヤルティが高まり、顧客側の購買意欲も上がり、サービスの利用継続につながります。また、競合他社との差別化につながり、自社のファンになってくれる顧客を増やせることがパーソナライズのメリットです。顧客ロイヤルティについては以下で解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

メリット②顧客への囲い込みが容易となる

パーソナライズは、既存顧客の囲い込みにつなげやすいマーケティング手法です。 それぞれの顧客に合わせて有益なクーポンを配信したり、特別なキャンペーンの対象としたりすることで、長期的なリピート購入や顧客単価のアップに期待できます。

また、顧客のリアルな声や要望を把握しやすくなるため、今後の商品開発や改善に活かせる点もメリットです。顧客の声(VOC)の活用については以下で解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

メリット③顧客の潜在的なニーズを発見できる

パーソナライズは、 顧客自身でも気づいていない「潜在的ニーズ」に最適な情報を提示できるメリットもあります。 顧客の性質や行動履歴を分析することで、おすすめの自社商品やサービスの情報を提供できます。

また、同様のニーズを抱える、自社の存在をまだ知らない潜在顧客の掘り起こしも進められるため、新規層の開拓にもつながります。マーケティングのターゲット層を広げたい場合などにも、パーソナライズは有効な手法となります。

4.パーソナライズを成功させるためのポイント

パーソナライズを成功させるには、事前に注意点やポイントを踏まえて行動に移るのが重要です。

流動的な顧客ニーズや属性データを最新にアップデートし続ける仕組みづくりが必要

顧客のニーズは流動的なものであるため、さまざまな要因で変化します。昨日まで興味関心の強かったものが、今日には無関心になっているケースも珍しくありません。そのため企業は移り変わりの激しい顧客ニーズに対して、必要な施策を適宜実行していく必要があります。 パーソナライズを実施する際には顧客ニーズの流動性の高さを理解し、スムーズな対応ができるシステム・環境の構築が求められます。

仮説を立て、充分に分析・検証を行う

パーソナライズを実施する際には、仮説を立てることが重要なプロセスになります。しかし、仮説段階で施策を実行してしまうと顧客ニーズを正確に把握できず、不要な情報を提供してしまうリスクもあります。

的外れな情報を提供すると、顧客からの信頼を損なう可能性があります。 仮説を立て、きちんと分析・検証をし、パーソナライズの効果が出るように準備を進めるのがポイントです。 パーソナライズを行うためのデータ活用については以下で解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

5.効果的な活用例

「BtoB」および「BtoC」の2つのパターンにおけるパーソナライズの活用例を紹介します。

BtoBにおける効果的な活用例

BtoBの場合、担当者レベルでの導入の判断が困難なケースも少なくありません。稟議を通したり、決裁者の許可を得たりするプロセスがあるため、実際の購入までに時間がかかることが通常です。そのためBtoBで効果的なパーソナライズ施策として、 オウンドメディアの来訪者にあわせた適切な記事をレコメンドすることや、顧客の興味・関心にあわせたメールを配信すること などがあげられます。パーソナライズした情報を提供することで自社の存在を認知してもらい、サービスや製品導入後のイメージを明確に想像してもらうことが重要です。

BtoCにおける効果的な活用例

BtoCにおいては、BtoBとは異なり顧客自身が意思決定を行うため、購買プロセスは比較的短いと言えるでしょう。BtoCで効果的なパーソナライズ施策としては、 顧客の行動履歴・購買履歴などを分析し、興味を持ってもらえそうな商品をレコメンド(おすすめ)することや、店舗への来店を促す限定クーポンを配信すること、顧客にあわせたアフターフォローを提供すること などが挙げられます。「大勢」ではなく「自分だけ」に向けられた提案ができれば、顧客のロイヤルティが高まり、自社のファンになってくれるでしょう。

6.まとめ

顧客ひとりひとりに合わせたマーケティング施策として、パーソナライズは重要な手法です。顧客はまとまった1つの集団ではなく、個々の人物としての要素が強くなりはじめています。特定の条件に当てはまる集団に向けて情報を発信することも大切ですが、同時に 個々の顧客に合わせて情報を提供するパーソナライズを取り入れることで、既存顧客の満足度向上や新規層への認知拡大を図ることが期待できます。

パーソナライズの実施には、顧客データの適切な管理・運用が欠かせません。「altcircle(オルトサークル)」の提供する「デジタルコミュニケーション」と「データプラットフォーム」のサービスでは、顧客情報の一元管理やリアルタイムに変化する顧客ニーズに合わせたアクションの実行、組織が持つ顧客データのスムーズな統合などをサポートします。パーソナライズによる成果を出す上で必要な環境を、適切にそろえられます。

SCSKのCXソリューション「altcircle」では、日々、進化を続ける市場に対応し、顧客のビジネススタイルに合わせたサービスを提供するとともに、経験豊富なチーム体制でビジネスの目標達成をサポートします。まずはお気軽にお問い合わせください。

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