コラム

インバウンド再開の現状とアフターコロナに実施すべきインバウンド対策とは?【2022年最新版!】【後編】

コロナ禍のため制限していた訪日外国人観光客の受け入れが2022年6月10日から再開されました。
しかし、インバウンド対策の検討を進めるにあたり、「どのような対策を立てたら良いのだろう?」とお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?

今回は、「インバウンド再開の現状は?」「アフターコロナに実施すべきインバウンド対策って?」を、SCSKが展開するサービス「altcircle(オルトサークル)」の分析データと併せて分かりやすく解説します。

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アフターコロナにおけるインバウンド対策について

さて、上記までを踏まえ、企業としてインバウンド対策を講じる必要があるのか、講じる場合何をやるべきなのか、いつから始めるべきなのかといった点についてお話します。

結論から申し上げますと、弊社は下記のように考えています。

  • 情報発信・コンテンツの生成を進める
  • 限定されたリソースの中で、今年度中にインバウンド市場における自社商品・自社ブランドの立ち位置や特性を再整理し、インバウンドの本格的な再開に向けた準備を進める

情報発信・コンテンツの生成を進める

上述の通りですが、インバウンドが再開した場合でも、その回復状況は限定的です。また、いくつかのリスク発生に関しては可能性も排除できないため、大きなリソース投下は慎重にすべきだと考えます。コロナ禍においてインバウンド関連の組織や予算を削減・縮小されており、インバウンド再開のニュースを聞いたものの積極的に動きにくい企業様が多いかと存じます。もちろん企業様によっては、今のうちからインバウンド市場復活に向けて積極的にリソースを投下できる企業様もいらっしゃることと思います。そのような企業様も広告やプロモーションに予算を割くのではなく、情報発信・コンテンツの生成に重きを置いていくのが良いと考えます。

その理由として、日本旅行に関して本格的に計画・情報収集している外国人観光客が少なく、広告の費用対効果が悪くなることが想定されるためです。一方でSNSやブログ、ホームページなどでの情報発信やコンテンツ生成は資産として蓄積されます。訪日外国人が本格的に情報収集開始時にアクセス可能なコンテンツですので、事前に一定量準備出来るに越したことはないため、リソースがある企業様はここから始めてみるのはいかがでしょうか。

インバウンド市場における自社商品や自社ブランドの立ち位置や特性を再整理する

インバウンド市場は中長期的に積極的に取り組むべきだということは上述の通りです。本格的にインバウンドが再開した際に対応できるよう、現段階では自社商品や自社ブランドに関連した下記のような事項の棚卸し及び調査を、限られたリソースの中で実施しておくことが望ましいと考えております。

インバウンド再開に向けて棚卸し及び調査しておくこと

  1. ①インバウンドの市場規模及びマーケットシェアの調査
  2. ②競合商品及びターゲット顧客層の特定
  3. ③商品認知度及び販売戦略方向性の特定

上記の各事項について、弊社が展開しているaltcircleにて抽出可能なデータを参考に、ご説明させて頂きます。altcircleではインバウンドに関連したデータを収集しております。

① インバウンドの市場規模及びマーケットシェアの調査

インバウンド全体の消費額は把握可能なものの、特定の区分(例えば、アルコール類、お菓子類などの粒度で)のインバウンド市場規模を把握することは困難です。しかしながら自社商品・自社ブランドがそもそも訪日外国人観光客に受け入れられる土壌はあるのか、市場内のシェア率の把握は重要です。それらは、コロナ禍前までに実施してきた施策の効果を定量的に把握したり、今後のインバウンド対策の優先順位を決定したりすることに役立つためです。

▼特定商品カテゴリーにおけるインバウンド市場規模(2019)

  • 出典:SCSK(altcircle)

  • 具体的な企業者名はマスクさせて頂いております

▼特定カテゴリーにおけるメーカーごとのマーケットシェア(2019)

  • 出典:SCSK(altcircle)

  • 具体的な企業者名はマスクさせて頂いております

② 競合商品及びターゲット顧客層の特定

当然のことながら、訪日外国人と日本人の嗜好性は異なります。また訪日外国人は、日本国内における広告宣伝に触れていないため、各商品に対する認知度・イメージなども異なってきます。したがって、ターゲットとなる顧客層(国籍、年齢、性別など)や競合となる商品も対日本人消費者と異なってきます。『インバウンド=中国人』という発想により中国人向けにプロモーション予算を投下したり、国内と同じ競合商品をベンチマークしたりすることは逆に非効率になるケースもあります。

▼特定カテゴリーにおける特定メーカー間の属性差異(2019)

  • 出典:SCSK(altcircle)

  • 具体的な企業者名はマスクさせて頂いております

▼特定カテゴリーにおける特定メーカーAの競合商品群(2019)

  • 出典:SCSK(altcircle)

  • 具体的な企業者名はマスクさせて頂いております

③ 商品認知度及び販売戦略方向性の特定

②にて認知度について触れましたが、商品の認知度が重要なのはインバウンド市場でも同様です。多くの訪日外国人観光客は「買い物リスト」を訪日前に作成し、訪日時それを基に買い物をする傾向にあります。買い物リスト内の60%は購入されるというデータもあります。したがって、貴社商品の売上アップには「買い物リスト」に入れてもらう必要があり、そのために認知度を上げる必要があるということです。

一方で、②との結果と照らし合わせ、貴社商品が競合と比べて認知度が圧倒的に高い、あるいは圧倒的に劣っている場合、認知度の向上は費用対効果が悪い可能性があります。「買い物リスト」内に入るためにプロモーションを行うのではなく、店頭でのついで買いなど「買い物リスト」外の購入に入る方が効率的な場合があります。これらは販売店の開拓や棚取りなど、販促が重要な部分となります。例えば、とあるインバウンドに人気のお菓子は、空港での販促からインバウンドへの不動な人気を得たという事例もあります。altcircleでは販促戦略としてどこのエリア、どの店舗を開拓すべきか、というようなデータを分析することも可能です。

▼訪日外国人の購買ジャーニー傾向(2019)

  • 出典:SCSK(altcircle)

▼特定カテゴリー商品におけるインバンド主要店舗リスト及びポテンシャル、店舗内での競合シェア(2019)

  • 出典:SCSK(altcircle)

  • 具体的な企業者名はマスクさせて頂いております

尚、現段階ではコロナ禍前後で訪日時の消費嗜好性に大きな差異はないと結果が出ており、コロナ禍前のデータを参照することによるリスクは少ないと考えられます。

▼「訪日インバウンド消費」に関するアンケート調査

  • 出典:株式会社トレンドExpress「訪日インバウンド消費」に関するアンケート調査2021年12月実施。N=600名(中国人消費者のみ)

まとめ

いかがでしたでしょうか。インバウンド再開のニュースをご覧になり、どのように対応していくべきか検討されている企業様・事業者様・ご担当者様にとって、お役に立ちましたら幸いです。

altcircleでは、この記事で公開していないデータや、上記までのデータを個別企業様単位でお出しすることも可能ですので、ご興味ありましたら是非お問い合わせください。

また、インバウンドセミナーでは、このようなデータの活用やデータの読み取り方などについて、具体的な企業様の事例を踏まえてお話致します。是非下記よりお申し込みください。ご参加お待ちしております。

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